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業界ニュース

平成30年4月から導入開始 「あはき師養成施設のカリキュラム追加」について

前出の柔整師養成施設と同様、今春からあん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師(以下あはき師)の養成施設においても、カリキュラム追加が実施されます。

この改正は、厚生労働省が設置した「あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師学校養成施設カリキュラム等改善検討会」(以下検討会)の報告内容に基づいたもので、平成30年4月以降の入学者が対象となります。

 

改正の概要

あはき師養成施設の教育内容については、文部省・厚生労働省の定めた「あん摩マツサージ指圧師、はり師及びきゆう師に係る学校養成施設認定規則」(以下認定規則)で規定されています。

平成12年に、認定規則に対する見直しが行われ、それ以降に大きな改正は行われませんでしたが、その間にあはき業界を取り巻く環境は大きく変動してきました。

特に有資格者数の増加は著しく、養成施設の定員数は平成10年度から比較すると約6倍にまで増えています。

ほか、介護・スポーツ業界などへの活躍現場の広がりや、療養費の不正請求など、業界内での変化や問題が発生し、それに合わせた認定規則の見直しを求める声が上がって、検討会が設置されました。

検討会は平成28年に活動を始め、議論と検討の末、最終報告を提出し、その内容をもとに平成29年3月付けで認定規則改正の省令が全国の養成施設に通知されました。

 

変わる内容について

この改正により、養成施設におけるカリキュラムが10項目にわたって追加され、総単位数が以下の通り引き上げられます。

・あん摩マッサージ指圧師・・・77単位以上→85単位以上
・はり師・・・79単位以上→88単位以上
・きゅう師・・・77単位以上→86単位以上
・あん摩マッサージ指圧師、はり師・・・86単位以上→94単位以上
・あん摩マッサージ指圧師、きゅう師・・・84単位以上→92単位以上
・はり師、きゅう師・・・86単位以上→94単位以上
・あはき師・・・93単位以上→100単位以上

追加されるカリキュラムは以下の通りです。

(1)コミュニケーション(基礎分野)・・・現行の単位数の中で必修化
(2)運動学(専門基礎分野)・・・1単位30時間
(3)社会保障制度及び職業倫理(専門基礎分野)・・・1単位15時間
(4)東洋医学概論、経絡経穴(専門分野)・・・2単位60時間
(5)あはきの適応の判断(専門分野)・・・1単位30時間
(6)病態生理学(専門分野)・・・1単位30時間
(7)生体観察(専門分野)・・・1単位30時間
(8)施術所における臨床実習前施術実技試験等(専門分野)・・・1単位30時間
(9)臨床実習(専門分野)・・・3単位135時間
(10)あはき史(専門分野)・・・他教科を含め弾力的に取扱可能
※上記には既存のものが部分的に含まれていることから、重複するものとして専門基礎分野の「人体と構造の機能」が2単位60時間削減されます。

また、今まで規定されていなかった最低履修時間も、今後は資格ごとに設定されます。例えば、はり師のみの場合は2,475時間です。

さらに、臨床実習のあり方や、専任教員の配置・要件、通信教育等の活用といった点も今回の改正で同時に見直しが行われ、上記と合わせて通知されています。

 

改正の影響は?

今回の改正に対する養成施設の反応は様々です。カリキュラム追加と最低履修時間に対応するため、開講スケジュールの変更を発表している養成施設もあります。

また、改正内容には教員数の増員という項目もあり、それに対応する必要がある養成施設側では負担が増えることになります。これにより学費が増額となる場合は、学生の負担も発生します。

本改正の実施により、今後の教育内容が充実していくことは歓迎すべきですが、これからあはき師を目指そうとする人に「資格を取得するのが大変」というイメージを持たれたり、経営上の問題で施設数が減ったりする可能性も否定できません。

養成施設や学生だけに関わることとして考えるのではなく、あはき業界全体に影響があることだと捉え、柔軟に対応していくことが大切です。

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